②譲受企業側(買い手側)アドバイザー
譲渡希望企業(売り手)の情報を譲受企業(買い手)に持ち込んだM&A専門会社や金融機関が、買い手側アドバイザーとなることが多いです。
買い手側の代理人として、売り手側(売り手企業や売り手側アドバイザー)と交渉したり、買い手側の利益を優先したアドバイスを行います。
買い手企業と過去にM&A取引の実績があるM&A専門会社や金融機関であれば、安心してアドバイザーを任せることも可能でしょうが、初めてアドバイザーを任せる場合は、「本当に買い手側の利益を優先してくれているのか?」と不安になるという話をよく聞きます。
特に、金融機関系のアドバイザーの場合は「融資をしたいために無理に買わせようとしているのでは!?」と不安に思うようです。
一方、売り手を買い手自身で見つけてきた場合には、M&A専門会社でも金融機関でも会計士でも、買い手自身で好きなアドバイザーを選ぶことができます。
買い手側アドバイザーは、仲介者とは違い買い手側の立場であるため、買収監査(DD:デューデリジェンス)を実施することができます。
ただ、M&AのDDは、財務DDを中心に法務、労務など幅広い知識と専門性が求められるため、DD業務を実施しないアドバイザーも比較的多く見受けられます。
買い手側アドバイザーがDD業務を実施しない場合には、買い手自身でM&AのDDの経験が豊富なM&Aアドバイザーや会計士、弁護士などを探さなければなりません。勿論、DD費用は別途発生します。