M&Aの知識後継者問題譲渡企業様(譲渡オーナー様)向け

M&A前に必見!経営者とご家族を明るい未来に導く秘訣をここだけで公開します(2)

投稿日:2024年5月7日 最終更新日:

中小企業庁の統計調査によると、2025年までに70歳以上(平均引退年齢)の中小企業・小規模事業者の経営者は約245万人となり、うち約半数の127万人(日本企業全体の1/3)は後継者未定と言われています。
後継者がいないケースでの事業承継方法としてM&Aが一般的になった一方、後継者不在の経営者が非常に多い状況が継続しています。

前回のコラムでは、M&Aという結論に至る前に必要な「経営者・子息(親族)のライフプラン」についてご案内しました。

今回はそれぞれの意志をすり合わせる場=「家族未来会議」についてご紹介いたします。

一生に一度しかない人生・事業承継を成功に導く「家族未来会議」について、本コラムを参考に実践してみてください。

M&Aの前に!!経営者とそのファミリーを成功に導く6つの秘訣

Point.1

経営者・子息(親族)のライフプランの必要性

Point.2

経営者ライフプランの具体的な内容

Point.3

家族未来会議の必要性

Point.4

家族未来会議で話す内容

Point.5

家族未来会議の進め方・ルール

Point.6

アドバイザーの重要性

Point.1

経営者・子息(親族)のライフプランの必要性

Point.2

経営者ライフプランの具体的な内容

Point.3

家族未来会議の必要性

Point.4

家族未来会議で話す内容

Point.5

家族未来会議の進め方

Point.6

アドバイザーの重要性

Point.3 家族未来会議の必要性

私は事業承継の成功には「家族・関係者の納得」が必要だと思っています。
私自身、家業を承継した経験がありますが、妻と将来についてしっかり相談してから、家業を承継・経営した後、M&Aで事業を売却しました。

妻・子・親族のそれぞれの想いや経験・環境で考え方・感じ方は大きく変わります。
経営者の作ったライフプランと関係者のライフプランが異なる可能性があるのはそのためです。

しかしながら、家族間で事業承継の話をしなかった場合、親には「継がせぬ後悔」、子には「継がぬ後悔」が残ります。

自分に「子どもが継いで当たり前」という思い込みがある
自分だけで事業承継の方法を考えている
子どもは「継ぐ」ことに対して漠然とした不安がある
子どもは「継ぐ」気持ちがあるが、妻が反対している

などの状況があれば「家族未来会議を行う」ことをお勧めします。
親世代と子世代の意識ギャップの差が大きいため、そのギャップを埋める作業が必要です。

また夫婦間においては日々の業務や家事が忙しく、ゆっくりと話し合う機会が持てないことが多いかもしれません。

子が継ぐなら株価を安く、第三者なら株価を高くと真逆の準備が必要になります。

毎月1回・1時間で構いませんので、それぞれのライフプランを相談する「場」を作ることが必要です

Point.4 家族未来会議で話すべき内容

作成した「ライフプラン」に基づいて家族未来会議を進めることをお勧めします。
その後、家族未来会議のために「未来を見える化」していきます。

例えば下図が「見える化すべき要素」を俯瞰した図です。

自社や自院の内部環境、外部環境を「見える化」した上で話し合って下さい。
その後、意志の刷り合わせを行い「足りない」部分を埋める作業を行っていきます。

例えば見える化の骨子、詳細例は以下のようになります。

見える化の骨子

法人の現状課題、現経営者の承継意志、承継候補者の承継意志、幹部、従業員、取引先の状況を整理し、「事業承継戦略を共創、道しるべ」を作る

見える化の骨子

法人の現状課題、現経営者の承継意志、承継候補者の承継意志、幹部、従業員、取引先の状況を整理し、「事業承継戦略を共創、道しるべ」を作る

見える化の詳細

内部環境

家族関係、株主/出資者状況、財産(個人状況)、後継者の状況、自社/自院の歴史の想いの整理、経営理念、数値資料(貸借対照表BS/損益計算書PL)、新規/既存ユーザーの把握、従業員情報等の整理、承継ノート、将来年収比較表、性格分析など

外部環境

市場の動き、他社の動向、新技術、新商品、新サービス等の把握など

上記に基づいて「ライフプラン・未来計画」の刷り合わせを行います。
漠然と話をするよりも状況や想いを整理した上で話をすることが重要です。

話し合うためには「準備」が必要になります。
その準備を行えば経営者ファミリーの人生・事業承継は必ず成功すると私は考えています。

まとめ

いかがでしょうか。

今回は家族未来会議をご案内させて頂きました。
次回は、その会議の進め方(ルール)やアドバイザーの重要性を書かせて頂きます。

皆様の成功する人生・事業承継/M&Aを実現するために弊社は尽力いたします。

この記事の執筆者

新川 功雄(取締役副社長/M&Aシニアエキスパート)

早稲田大学卒。大手サービス会社、マーケティング会社、外資系企業に勤務。赤字債務超過の中小企業を経営し、黒字企業に立て直した後、自身の会社を事業譲渡して、2016年から現職。首都圏への進出、上場企業のM&A支援等を経験。

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