M&Aの知識コラム

閣議決定『成長戦略実行計画』から考える~アフターコロナの経営戦略とM&Aを考える②~【M&Aの知識】

投稿日:2021年9月21日(火曜日)

今後のアフターコロナに向けた、成長戦略の指針として、「成長戦略実行計画」
2021年6月18日に閣議決定されました。
詳細内容は避けますが、『新たな日常に向けた成長戦略』という言葉にあるとおり、
コロナ禍以降の国の政策指針が示されています。

 

中小企業向け「私的整理ガイドライン」

その中で、中小企業経営者や幹部の方に注目してほしい1つの項目として、
中小企業の過剰債務を解消する手段としての、中小企業向け「私的整理ガイドライン」の策定
について触れています。
端的には、中小企業の経営状況や課題に応じた債権カット(金融機関からすると放棄)について、
枠組みを整理し、過剰債務を削減していこうというものです。

コロナ禍の中で、政府系金融機関や保証協会付の所謂『コロナ融資』を調達された中小企業は
多いと思いますし、今後調達した『コロナ融資』を返済していくことを課題として
認識されている企業様も多いと思います。

210916

出典:2021年6月18日「成長戦略実行計画」

債権カットは手段、大事なことは「将来の事業性」

中小企業が過剰債務で苦しむ現状を打破するために、先述の、債権カットを促進する
私的整理ガイドラインの見直しに着手という話が出てきているわけですが、
単純に貸借対照表上で、過剰債務で債務超過になっているから債権カットができる、
ということではありません。

実際に債権カットを受けるためには、『3年以内の黒字化』『5年以内の債務超過解消』などの
条件を満たした経営改善計画を策定していくことが求められていくのですが、
大事な点は「将来にわたり収益があがる事業性があるのか」ということになります。

 

将来の事業性は、将来に向けて戦略的な投資があって実現する

「将来の事業性」があるというのは、現時点でということよりも、
将来にわたりという点が重要になります。
具体的には、事業性を見出していくときに、赤字部門、黒字部門を明確にして、
赤字部門をやめて、黒字部門を存続するということを検討して経営改善計画に示していくのですが、
ここに大きな落とし穴があります。
企業のご支援をしている経験から、現時点の黒字部門を存続させるだけでは、
会社全体として黒字化をするのは難しいということです。

現実的に中長期的黒字化をしていくには、赤字部門をやめるという決定とともに、
黒字部門の成長を実現する内製化や横展開を実現する戦略の立案、戦略を実現する設備やIT投資、
人的投資を同時検討して織り込んでいくこと(資金投入していくこと)
が大きなポイントになります。

画像1
コロナ禍で赤字、過剰債務企業だからこそ、M&Aを活用する目線が必要

先述したとおり、過剰債務企業が黒字化を継続していくためには、
赤字部門をやめるというM&Aを活用することに加えて、
黒字部門の成長戦略を実現するためにも、M&Aを活用する視点が必要となります。

実際に、私的整理ガイドラインを活用する、しないに関わらずですが、
今のコロナ禍で赤字、コロナ融資を受けて過剰債務の状況だからこそ、
成長戦略を実現する投資、M&Aの活用をしていくことが求められると思います。

今後のアフターコロナに向けた、成長戦略の指針として、「成長戦略実行計画」が2021年6月18日に閣議決定されました。
詳細内容は避けますが、『新たな日常に向けた成長戦略』という言葉にあるとおり、コロナ禍以降の国の政策指針が示されています。

 

中小企業向け「私的整理ガイドライン」

その中で、中小企業経営者や幹部の方に注目してほしい1つの項目として、中小企業の過剰債務を解消する手段としての、中小企業向け「私的整理ガイドライン」の策定について触れています。
端的には、中小企業の経営状況や課題に応じた債権カット(金融機関からすると放棄)について、枠組みを整理し、過剰債務を削減していこうというものです。

コロナ禍の中で、政府系金融機関や保証協会付の所謂『コロナ融資』を調達された中小企業は多いと思いますし、今後調達した『コロナ融資』を返済していくことを課題として認識されている企業様も多いと思います。

出典:2021年6月18日「成長戦略実行計画」

債権カットは手段、大事なことは「将来の事業性」

中小企業が過剰債務で苦しむ現状を打破するために、先述の、債権カットを促進する私的整理ガイドラインの見直しに着手という話が出てきているわけですが、単純に貸借対照表上で、過剰債務で債務超過になっているから債権カットができる、ということではありません。

実際に債権カットを受けるためには、『3年以内の黒字化』『5年以内の債務超過解消』などの条件を満たした経営改善計画を策定していくことが求められていくのですが、大事な点は「将来にわたり収益があがる事業性があるのか」ということになります。

 

将来の事業性は、将来に向けて戦略的な投資があって実現する

「将来の事業性」があるというのは、現時点でということよりも、将来にわたりという点が重要になります。
具体的には、事業性を見出していくときに、赤字部門、黒字部門を明確にして、赤字部門をやめて、黒字部門を存続するということを検討して経営改善計画に示していくのですが、ここに大きな落とし穴があります。
企業のご支援をしている経験から、現時点の黒字部門を存続させるだけでは、会社全体として黒字化をするのは難しいということです。

現実的に中長期的黒字化していくには、赤字部門をやめるという決定とともに、黒字部門の成長を実現する内製化や横展開を実現する戦略の立案、戦略を実現する設備やIT投資、人的投資を同時検討して織り込んでいくこと(資金投入していくこと)が大きなポイントになります。

コロナ禍で赤字、過剰債務企業だからこそ、M&Aを活用する目線が必要

先述したとおり、過剰債務企業が黒字化を継続していくためには、赤字部門をやめるというM&Aを活用することに加えて、黒字部門の成長戦略を実現するためにも、M&Aを活用する視点が必要となります。

実際に、私的整理ガイドラインを活用する、しないに関わらずですが、今のコロナ禍で赤字、コロナ融資を受けて過剰債務の状況だからこそ、成長戦略を実現する投資、M&Aの活用をしていくことが求められると思います。

この記事の執筆者

澤田 兼一郎(代表取締役社長/中小企業診断士)

立命館大学経済学部経済学科卒後、第二地方銀行を経て当社に入社。中小企業を中心に、経営計画や事業計画の実行性を高める、現場主義のコンサルティングを実施。特に中小建設業、製造業の経営管理体制の構築、実行力を高めていく組織再構築等のノウハウ等について評価を受ける。

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