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運送業のM&Aが急増中!M&Aを成功に導く3つのコツを限定公開します

投稿日:2023年3月17日 最終更新日:

私はプロフィールの通り家業であった運送業の経営者から転身して事業承継アドバイザー・M&Aアドバイザーとして、中四国を中心としたエリアで業務を行っています。

その中で2023年現在いよいよ来年に迫った「2024年問題」や人件費、燃料費の高騰による経営状況の変化に対処するために、この3ヶ月間だけで愛媛県1社、岡山県3社、香川県1社、徳島県1社と非常に多くの運送業の経営者様と譲渡相談をさせて頂きました。

今までの主流だった「事業承継のためのM&A=後継者対策」もさることながら、経営状況改善のため戦略的にパートナーを探される事例が増えています。

そのため、今回は運送業の譲渡を検討される経営者様に向けて運送業のM&Aを成功に導くコツをご案内したいと思います。

運送業M&Aの成功のコツ

①株価算定時は必ずトラック(車両)を「時価」に修正する
一般的な新車のトラックは4~5年で減価償却期間が終了するため、
その後、決算書に記載される簿価が非常に低くなります。
ただ、M&Aの場合は時価取引が基本です。

そのため、トラックを市場で中古車として購入した場合の時価に引戻しをする。
実はこれだけで価値が上がります。

これまでの私の経験では簿価よりも時価が1.5倍以上になるケースが多いため、
必ず算定を行って下さい。

実はこの点はよくM&Aアドバイザーが修正を行っていないポイントでもあります。

②取引先に価値があるか見定める
一口に運送会社といっても仕事を受ける流れは様々です。
M&Aにおいて価値が高いのは荷主と直接取引している会社です。

ただ、直受けの比率が低くても、問題はありません。
直受けの比率が高い運送会社がM&Aで譲受すれば譲渡企業の利益率がすぐに改善するためです。

自社の直受け、下請けの比率がどの程度か必ずM&Aアドバイザーに伝えましょう。

③輸送している荷物に価値があるか見定める
運送業のM&Aの場合、自社が輸送している荷物の内容にも目をむける必要があります。

主要な荷物の荷姿がバラなのか、フレコンなのかパレットなのかといったことや3温度帯(常温・冷蔵・冷凍)なのかどうかといったことです。

例えば、運送会社で一番多い荷物は常温の荷物ですが、
この領域はライバルが多いため利益率が低い傾向があります。
しかしながら、冷蔵・冷凍といった温度帯を運べる運送会社はそれだけで価値が生じます。

こういった点を踏まえて候補先とM&Aの交渉を行うと、単純な株式価値以上でM&Aが成約することがあります。

必ず自社の荷物に価値があるかどうかを把握して下さい。

まとめ

運送業のM&Aは株式価値を上げるために、必ず確認すべきポイントがあります。
業界に精通していて信頼できる事業承継・M&Aアドバイザーに相談して下さい。

この記事の執筆者

新川 功雄(取締役副社長/M&Aシニアエキスパート)

早稲田大学卒。大手サービス会社、マーケティング会社、外資系企業に勤務。赤字債務超過の中小企業を経営し、黒字企業に立て直した後、自身の会社を事業譲渡して、2016年から現職。首都圏への進出、上場企業のM&A支援等を経験。

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