債務超過会社や実質債務超過会社でも売却可能なことはあります。
債務超過会社とは資産よりも負債が多い会社ですが、資産を時価評価すると債務超過ではないこともあります。この場合は問題なく売却の可能性はあります。
実質債務超過会社とは、不動産など含み益のある資産を時価で実質評価しても、なお資産より負債の方が多く、利益も上がっていないため、そのままでは営業権の価値もない会社を言います。いうなれば、会社の価値はマイナスというボロボロの状態です。
しかし、売却は可能なことがあります。M&Aにおける価値とは、買い手にとっての価値です。顧客との信頼関係や、顧客リスト、人材、技術など、現状では活用できていない、目に見えない資産で、買い手が利用すれば価値が生じることはあります。それも一つのシナジー効果です。
不動産の世界でも、「隣の土地は倍のお金を出しても買え」という言葉があります。ポイントは、あなたの会社の資産を活用できる、シナジー効果のある相手先をどのように見つけるかです。会社の売買価格は、相手次第で何倍にもなることはよくあるのです。